木炭の生産量は、戦後石油製品の普及によるエネルギー革命で激減しましたが、現在はアウトドアや飲食店での炭火焼きなどで需要が増えています。木炭は二酸化炭素を増やさない持続可能な資源で、地球にやさしい温暖化防止になるエネルギーとしても再評価されています。
木炭は色々な使いみちがあります。炭火焼き、蒲焼き、火鉢や茶道のお湯沸かし、金属を溶かす冶金用などのエネルギーとしての利用のほか、炭素材料、水の浄化などの活性炭、家の湿度調整などでも使われています。また、炭焼きの排煙からは木酢液(もくさくえき)を回収することができ、病害虫の防止、土壌改良剤など農業利用、入浴用などスキンケア、消臭用などにも利用されています。
白老町では、現在社台地区の山林で、大西林業が大小3基の窯を使って年間を通して広葉樹の木炭と木酢液を生産しています。炭焼きは人の労力が必要な大変な作業ですが、木炭や木酢液の利用法の開発により需要が拡大すれば、炭焼きの産業は山の化学産業として再生が期待されます。

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