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サケってどんな生き物?

サケのつがい

サケのつがい

サケは石狩鍋やイクラ丼など、おいしい魚として人気ですが、生き物としても、姿形の大きさ・美しさや、遠い海から川に帰ってくる一生など、やはり魅力いっぱいです。

サケは、一生の最後に生まれた川で命をかけて子孫を残し、死んでゆきます。ウヨロ川では、その迫力ある懸命な姿を目の前で観察することができます。

サケの一生

サケは川で生まれ、海で大きく成長します。2〜6年(平均4年)でおとなになると、再び生まれた川に帰ってきます。

川で卵を産み終えると、オスもメスもすべてのサケが力尽きて死んでしまいます。

サケの自然繁殖

回遊する

川よりもエサの豊富な海に出たサケは、数千kmも離れたベーリング海・アラスカ湾まで回遊し、再び生まれた川に帰ってきます。

どうやって生まれ故郷を知ることができるのかは、まだよく分かっていません。

川の中流で産卵

川の上流、山奥まで行くと、水が冷たく、川底の石も大きいため、サケの産卵には向いていません。

山の手前、川の中流あたりには扇状地(せんじょうち)という地形の場所があり、そこは冬でも温かいわき水がたくさん出ていて、川底の石もちょうどよい大きさです。

サケはこの中流でおもに産卵します。

人の利用

サケの旬は秋ですが、昔から冬の保存食としてもよく利用されてきました。

サケが帰る北の地方では、秋にたくさん捕れるサケを乾燥させたりして保存し、長い冬を乗りきるための貴重な食べ物にしていました。

サケの利用

人工ふ化

江戸時代の日本では、サケの産卵する川を守ることによってサケを増やそうとする、種川(たねかわ)制度がありました。

その後、サケは捕りすぎや川の環境悪化で減りましたが、現在では人工ふ化の技術によって、サケはたくさん帰るようになりました。

ふ化場魚と天然魚

サケは重要な水産資源なので、特に北海道では、多くの川で人工ふ化放流が行われていて、人の手によってサケを増やしています。

逆にサケの自然産卵は少なく、ふ化場のない小さな川や、捕獲施設をなんとか乗り越えたサケだけが産卵しています。